FP2級の実技試験対策を解説!〜試験の種類から傾向まで紹介〜

FP2級の資格試験には学科試験と実技試験が用意されています。その中でも実技試験は種類も多く、悩んでしまう人も多いかもしれません。そんな方のために今回は、試験の種類や傾向、そして試験対策を紹介します!

 FP2級の実技試験傾向と対策〜FP協会〜 

日本FP協会の実技試験は、資産設計提案業務の1種類です。実技試験は40問出題され、全て記述式です。100点満点で60点以上正解していれば合格です。

試験範囲は、資産運用・年金・保険・不動産・相続・承継となっており、学科試験の範囲がすべて含まれています。きんざいと内容は似ていますが、機関が違いますので出題傾向も多少異なります。

実技試験の頻出テーマは

1ライフプランニングと資金計画
2リスク管理
3金融資産運用
4タックスプランニング
5不動産
6相続・事業承継

以上の6つの科目です。
1のライフプランニングと資金計画では、FPと関連法規、ライフプランニングの考え方・手法、公的年金、ライフプラン策定上の資金計画がよく出題される傾向にあります。

2のリスク管理では、生命保険、損害保険、第三分野の保険がよく出題されています。生命保険の仕組み、生命保険の商品、生命保険と税金、第三分野の保険、損害保険の商品を勉強しておくといいかもしれません。中でも保険証券が資料として与えられる問題では、保険金額・給付金額を求める計算問題が数多く出題されています。

3の金融資産運用では、投資信託の仕組み、株式投資の評価指標、外貨建商品、金融商品と税金、セーフティーネット、マーケット環境の理解、関連法規が出題される傾向があります。株式の投資指標や債券の利回り計算など、計算問題が毎回のように出題されますので、対策しておく必要がありそうです。

4のタックスプランニングでは、各種所得の内容、所得控除(医療費、配偶者、扶養控除)、所得税の仕組みがよく出題される傾向にあります。その他、各種所得金額の計算、総所得金額の計算、損益通算、所得税の申告と納付も出題傾向があります。

所得税については、総所得金額の計算、所得控除に関する知識が毎回のように問われます。学科試験とは異なり、法人税に関する問題は出題されていません。

5の不動産では、不動産の取引、建築基準法、不動産の取得・保有に係る税金、不動産譲渡に係る税金、不動産の見方に係る税金がよく見られます。また、建ぺい率・容積率の計算や不動産登記などについて、定型的な資料問題が出題されることも特徴です。

6の相続・事業承継では、贈与税の計算、法定相続分、遺言、相続税の計算、宅地の評価がよく出題される傾向にあります。

以上の傾向が資産設計提案業務では見られます。

FP協会の資産設計提案業務ときんざいの個人資産相談業務、2つの試験を合わせて、およそ77%が選択しています。多くの受験者がいるということから、このFP協会の資産設計提案業務は市販の試験対策テキストや問題集、過去問サイトなどがとても充実していますので対策もしやすくなっています。

ただ、FP協会の資産設計提案業務は1科目のなかに分野別問題と複合問題という2種類の問題形式がある点には注意が必要!

分野別問題は、内容・出題形式ともに学科試験にほぼ対応していますので、それほど特別な対策が必要ありません。

一方、複合問題の方は少し複雑で、設例や資料の読み取りを要求される場面が多くなっており、その内容や金額の読み取りには細心の注意が必要になってきます。対策法としては、問題演習、過去問を通じて場数を踏むというのが一番!

 FP2級の実技試験傾向と対策〜きんざい〜 

きんざいの実技試験の種類は、個人資産相談業務、中小事業主資産相談業務、生保顧客資産相談業務、損保顧客資産相談業務の4種類です。こちらの全ての実技試験では、記述式による筆記試験事例形式で5問出題されます。点数は50点満点で30点以上正解していれば合格です。

ここでは、実技試験で最も受験者が多い個人資産相談業務の傾向と、個人資産相談業務を含むその他のそれぞれの特徴を紹介していきます。

個人資産相談業務(きんざい)

きんざいの個人資産相談業務はFP協会の資産設計提案業務と内容が少し似ています。

試験範囲には、金融資産・不動産・相続・承継・ライフプランニング・年金などが含まれていまおり、大半の日本人の生活に直結した内容が出題されます。

実技試験の頻出テーマは

1ライフプランニングと資金計画
2リスク管理
3金融資産運用
4タックスプランニング
5不動産
6相続・事業承継

とありますが、FP協会と少し違ってきんざいでは、2のリスク管理が出題されません。

1のライフプランニングと資金計画では、公的年金、社会保険がよく出題される傾向にあります。中でも公的年金では、設例に基づいて、老齢厚生年金や遺族厚生年金の額を計算する問題が出題されるため、計算の流れをおさえておく必要があります。

3の金融資産運用では、投資信託、債券投資、ポートフォリオ運用、株式投資がよく出題されます。その他にも、セーフティーネットや、外貨建商品の出題も見られます。このテーマは幅広い分野から出題されるのが特徴です。

4のタックスプランニングは所得控除、各種所得の内容が出題傾向に見られます。また、所得の計算、税額控除、損益通算、所得税の申告と納付の出題もされているようです。ただ、法人税に関する出題は見られません。

5の不動産は、不動産に関する法令上の規制、不動産の取引、不動産の取得・保有に係る税金がよく出題されています。また、最大建築面積・最大延べ面積の計算問題、譲渡所得および税額に関する計算問題などの計算問題にも対策しておくべきです。

6の相続・事業承継は、相続と税金、贈与と税金、相続と法律、相続財産の評価がよく出題されています。また、相続税の課税価格の合計額から相続税の総額までの計算問題がよく出題されることも特徴です。

以上の傾向が見られます。この傾向を参考に、勉強してみてください。

では次に個人資産相談業務以外の実技試験の特徴を説明しておきます。

中小事業主資産相談業務 (きんざい)

きんざいの中小事業主資産相談業務は、中小事業主へのファイナンシャル・プランに特化した実技試験です。つまり、中小企業の経営者や、資産家をお客様に想定した試験内容となっています。企業年金、法人税申告書、非上場株価計算など、他の実技試験では出題されない分野が多くなっています。

この実技試験の受験者は少なく、全受験者数のおよそ4%と言われています。そのため、対応したテキストや問題集が少なく、対策がしにくい試験となっています。

ただ、想定している顧客が経営者や資産家であるため、高額な報酬につながるビジネスで必要となる知識が得られます。この業界を目指す人なら、選択する価値はあります。また、FP1級の資格取得を目指している方にもこの中小事業主資産相談業務はおすすめです。FP1級の試験が富裕層に向けたコンサルティングを前提とするものであるため、もし選べば1級の対策も兼ねた勉強ができます。

生保顧客資産相談業務(きんざい)

きんざいの生保顧客資産相談業務は、次に紹介する損保顧客資産相談業務と保険の種類が異なる以外は、ほぼ同じ傾向の試験です。

出題範囲は年金や相続贈与、タックスなどから出題されます。ただ、主となるのは生命保険と医療保険ですので、保険の配点だけで40%を占めます。出題内容は保険に関する経理についての問題です。この試験では、損害保険に関する出題はありません。

いずれも、保険に関する経理処理について出題されるため、会計知識があった方が有利になります。また、税に関する問題が比率としてFP協会の資産設計提案業務ときんざいの個人資産相談業務より高めです。

生命保険のファイナンシャル・プランを専門にしようと考えている方におすすめの実技試験となっています。

損保顧客資産相談業務 (きんざい)

きんざいの損保顧客資産相談業務は、扱うことが損保になるだけで、生保顧客資産相談業務とほぼ同じです。

試験範囲は自動車保険・火災保険・地震保険・損害保険となっており、生命保険や医療保険は含まれません。

最大の特徴は、この試験が毎年9月にしか開催されないという点です。年に1回しか受けられないことから、全受験者の0.4%の人しか選択していません。そのため、実技対策のテキストや問題集はほとんど出版されておらず、対策がしにくい試験となっています。

 FP2級の実技試験で共通する対策方法 

共通する試験対策はどの実技試験を受験するか明確にすることです。上記で説明したようにそれぞれ出題傾向が異なるので、受験する試験に合わせて学習することが一番近道です。まずどの試験か悩んでいる方は、過去問を1度解いてみましょう。過去問を説いて一番あったものを選んでみてください。

勉強対策では、間違えた問題を復習しましょう。また、過去問は直近の問題から初めて、大体3〜4回繰り返し解きましょう。

 傾向を知ってFP2級の実技試験対策を万全に!

傾向を解説してきましたが、過去問を解き直すことでより傾向を知ることができます。中でもFP協会の資産設計提案業務かきんざいの個人資産相談業務から選んだ方は、参考書や問題集が豊富ですので、書店に行ったり通信教育の資料を取り寄せたりして、対策することがおすすめです。

その他、中小事業主資産相談業務、生保顧客資産相談業務、損保顧客資産相談業務から選ぶ方は、参考書等が限られてきますので、ファイナンシャル・プランナーズ・センターの発行する教材を使って対策していきましょう。

対策としては、主に過去問を繰り返し解くことが最大の鍵です。具体的な対策としては、直近1年分(試験3回分)の過去問を、模擬試験さながらにしっかり時間を計り、通しで問題を解いていきましょう。3〜4回それを繰り返せば、スムーズに進む箇所、時間のかかる箇所が分かって、自分に合った時間配分が見えてきます。このように対策することで本試験においても変わらず実力を発揮できます。

 まとめ

今回は試験の種類や傾向、そして試験対策を紹介しました。傾向を知ることでより合格に近づけるかと思います。今回の記事を参考に対策してみてください。

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